【2017 成長への展望】SOMPOホールディングス社長・桜田謙悟さん (1/2ページ)


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 □SOMPOホールディングス社長・桜田謙悟さん(60)

 ■20年以降、最終益の海外比率3割に

 --昨年10月に米エンデュランス・スペシャルティ・ホールディングスを約6400億円で買収した

 「エンデュランスは先進国の企業分野の保険に強みがある。完全に統合された事業体となるべく、話し合って仕組み作りを進めている。具体的には人事制度を含めた処遇体系、リスクマネジメントのシステム、保険事業の命でもある人材の育成などについては仕組みを統一していきたい」

 --今後の海外保険事業の成長戦略は

 「良い案件が出てくればM&A(企業の合併・買収)も選択肢として否定はしない。ただ、エンデュランスとの統合後、新たに設立するわれわれの海外の統括会社に参加するかが重要だ。良い会社を買収し、その会社の自治に任せるやり方もあるが、私自身が携わってきた合併の経験から、自治に任せるやり方ではシナジーは発揮できないと考えている。海外保険事業の経営目標は2020年以降、できるだけ早期に最終利益3000億円の30%を海外事業で上げていきたい」

 --グローバルでのコーポレート・ガバナンス(企業統治)強化にも取り組んでいる

 「16年4月に導入した事業オーナー制と、財務はCFO(最高財務責任者)、リスク管理はCRO(最高リスク管理責任者)といった分野ごとに最高責任者を置く制度の事業全体への影響は大きい。この制度に魂をしっかり入れていこうと思っている。ガバナンスが機能するかは現在の中期経営計画でも最大のポイントになる」