
MRJ事業について説明する三菱重工業の宮永俊一社長=23日午後、東京都港区【拡大】
今回の延期で、MRJの納入は当初予定から最大7年半遅れることになり、ライバルのエンブラエル(ブラジル)などとの受注競争がさらに不利となるのは必至だ。受注済みの447機についても、キャンセルが懸念される。
MRJはこれまで、昨年7月に基本合意したリース会社、ロックトン(スウェーデン)の20機を含め、計447機を受注している。ただ、半数近い200機余りはキャンセルが可能となっている。
宮永社長は「現段階でキャンセルは一件もない。今後はできる限り契約を維持したい」と説明。発注元のANAホールディングス(全日本空輸)も「非常に残念だが、ローンチカスタマー(初号機の顧客)として引き続き開発をサポートしていく」と話す。
しかし、発注した航空会社の運航計画策定に支障が出るようなら、キャンセルにつながる可能性は捨て切れない。ANAHDが昨年6月、開発の遅れるMRJの代わりにボンバルディア(カナダ)の小型旅客機を3機発注するなど、「機会損失」も膨らみつつある。