東芝の解体危機 WH買収でハマった落とし穴 減損拡大で「もう売れる事業ない」 (5/5ページ)

2017.2.13 06:30


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 さらにジョージア州とサウスカロライナ州の原発工事でも、今後提携して工事を進めていくことになったフルアーが見積もりを取り直すと、数千億円の損失があることが発覚。東芝は2016年12月、あわててこれを発表した。

 損失額は最大で7000億円になるといわれている。東芝の資本金は3600億円、経常利益の見通しは1300億円、損失が5000億円を超えれば債務超過になる。このような中で今後は虎の子の半導体事業を分社化。今後は株式を売却して外部から資金調達を図ることになるかもしれない。

 主力事業を次々に売却し、3本足打法のはずが重電とインフラ事業ぐらいしか残っていない東芝。しかし重電の花形、原発はいまだにほとんどが稼働できずにおり、国内では新しい原発の建設は難しいといわれている。綱川社長もまた今後は新規では原発の建設工事からも撤退する可能性を示唆している。

 タコが足をくうように自分の事業を次々に売却してきた東芝。メインバンクは支援を表明しているが、今後こうした状況で再建はできるのか。2月14日の2016年度第3四半期の決算発表で全貌が明らかにされる。

 (ジャーナリスト 松崎隆司=文)(PRESIDENT Online)

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