
会見のめどが立っていないことを集まった報道陣に説明する東芝関係者=14日午後、東京都港区(古厩正樹撮影)【拡大】
東芝の綱川智社長は14日、東京都港区の本社で記者会見し、決算発表の延期について「心よりおわび申し上げる」と謝罪、WHに対する出資比率の引き下げを検討すると表明した。さらに、出資比率の50%以下への引き下げや半導体新会社の全株式売却について「全ての可能性があり得る」と否定しなかった。
巨額損失は、米国での原発建設費用が想定を大幅に上回り、WHが2015年末に買収した米原発建設会社の資産価値が大幅に低下したため生じた。
詳しい原因を調べたところ、買収の会計処理の過程でWHの内部統制について「不備を示唆する内部通報があった」といい、一部経営者が社内で不適切なプレッシャーを加えていた疑いが浮上したという。
巨額損失の責任で、綱川社長も月額基本報酬の返上率を60%から90%に引き上げる。
14日午後の東京証券取引所の東芝株は売り注文が殺到。一時は、前日終値比23円60銭安の226円20銭に急落した。終値は20円安の229円80銭だった。 東芝は14日、米国の原子力発電事業で生じた損失額が7125億円に上る見通しだと発表した。平成29年3月期連結決算は最終損益で3900億円の赤字とし、1500億円の債務超過を見込む。巨額損失の責任を取り、原子力事業を担当する志賀重範会長が15日付で辞任する。3月末に分社する半導体事業の新会社の株式の過半数の売却を検討し、債務超過の回避を目指す。