社内公募事業で少量でも洗える高機能洗濯機の開発について会議するパナソニックグループの女性社員ら【拡大】
公募には44ものアイデアが寄せられ、経営幹部も審査に加わり、最終プレゼンテーションを経て8つのチームが選出された。
たとえば、あるチームはテレビを絵画に似た感覚で鑑賞できる高級感あるインテリアとして提案。テレビは韓国企業などとの価格競争に苦しんでいるが、新たな付加価値をつけることでニーズを掘り起こす考えだ。
また、別のチームは嚥下がしづらい高齢者のために食材を軟らかく調理できる「万能鍋」を提案した。糖尿病患者などのためにカロリーや糖質量を短時間で測定できる機器を開発したチームもあり、深田代表は「ヘルスケアや介護など社会で問題になっているテーマに、電機メーカーがテクノロジーで応えていく必要がある」と指摘する。
さらにパナソニックは、展示会での発表というひとまずの「ゴール」も設定することで、開発者のモチベーションも上がる効果を期待する。今回出展するのは、3月に米テキサス州で開かれる「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)インタラクティブ」。映画や音楽も融合したユニークなIT展示会で、ITベンチャーの登竜門としても知られ、ツイッターもSXSWで注目され飛躍したことは有名だ。