【ビジネスのつぼ】好調スバル「インプレッサ」、相反する日米の市場ニーズをどう両立させたのか (2/4ページ)

2017.2.20 06:40

販売好調のインプレッサについて語る富士重工業の阿部一博氏
販売好調のインプレッサについて語る富士重工業の阿部一博氏【拡大】

  • インプレッサの日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞を記念して、記念式典が開かれた=1月27日、群馬県太田市の富士重工業群馬製作所
  • 国産車で初めて歩行者保護エアバッグを採用したインプレッサ
  • 富士重工業が半田工場内に新設した大型旅客機「777X」向け中央翼の工場=愛知県半田市

 重心を低くしたことで、真っ直ぐ走る安定性が増し、振動による騒音を抑えた。同社は運転支援システム「アイサイト」で先行したが、「プラットフォームは安全性能の根幹だ。(他メーカーと比べて)優位性は高い」(吉永社長)。

 ブランドを象徴する安全と走りの追求が進み、阿部氏を最も悩ませたのが吉永社長の注文だ。米国では小型車も車内を広げて車体を大きくする傾向があり、「同じ価格帯の競合車よりも小さいと損をしている」と思われる恐れがあった。

 ただ、米国市場を優先して車体を大きくすると、狭い道が多い日本ではすれ違い時の接触や、切り返しづらさにつながる可能性がある。

 注文を踏まえ、阿部氏は日本市場の要求を正確に把握するため、東京都や埼玉県の3つの販売店の店員約20人から年2回程度の聞き取り調査を行った。店員から「すれ違いではドアミラーが接触する」などの意見を聞き、「定点観測で開発のヒントを得ていった」(阿部氏)。

 結果、米国市場の要求に合わせて車幅は3.5センチ広げたが、左右のドアミラーの幅は形状の工夫で従来モデルと同じ201.9センチに抑えた。長さも4.5センチ伸びたが、切り返しやすさの指標になる最小回転半径は5.3メートルと据え置き、日米で相反する要求を両立させた。

「日本の需要を高めるもう一つの要素として必要だった」

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