日本の携帯は本当に「ガラパゴス」だったのか? iモードの革新性見抜いたグーグルCEO (3/5ページ)

NTTドコモが「FOMA703i」シリーズを発表した2007年、スマートフォンの基本ソフト「アンドロイド」の開発が始動していた
NTTドコモが「FOMA703i」シリーズを発表した2007年、スマートフォンの基本ソフト「アンドロイド」の開発が始動していた【拡大】

 だがノキアはその後、シェアを失い14年には通信部門を米マイクロソフトに売却。ブランドは消滅した。「変なものを見本にしてしまったというのがガラパゴス論の顛末(てんまつ)だ」。夏野は手厳しい。

 総務省や専門家は、日本発のイノベーションを過小評価していたのではなかったか-。

 「日本の携帯電話からの検索の伸びは想像以上だ。これと同じような状況を世界中でつくりたい。ぜひ手伝ってほしい」

 07年の総務省の懇談会で「ガラパゴス」批判が出されたころ、検索サービスを土台にITの新興勢力となっていたグーグルの最高経営責任者(CEO)、エリック・シュミット(61)は米シリコンバレーで夏野にそう持ちかけていた。夏野はドコモの執行役員になっていた。

 シュミットは「オープン・ハンドセット・アライアンス」という団体を立ち上げる準備を進めていた。メンバーにはドコモやKDDI、日本の各携帯メーカー、韓国のサムスン電子などが名を連ねていた。

「あなたをリスペクトしている」とグーグルのシュミットCEOが語りかけた

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