
枝を長いまま残して加工した「枝付き丸太」【拡大】
「磨き丸太の木の皮を剥いだり、磨く技術があったりしたから、自然木の加工もできる。また、昔からの経験で、寒い時期に皮を剥くと木に艶が出るので、皮剥きは冬にするというようなノウハウを、磨き丸太業界の先人たちが伝えてくれているから、伝統を守りつつ、新しいことに挑戦できるのだと思う」と話した。(山本岳夫)
【企業概要】徳田銘木
▽本社=奈良県黒滝村御吉野12 (電)0747・62・2004
▽設立=1987年
▽事業内容=吉野杉や吉野桧をはじめとする自然木・天然木の製造・販売
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□徳田浩社長
■変木を使いやすく 多彩に商品化
--「自然木」を本格的に扱い始めたのは
「木の皮を残したままのものや、表面に天然カビを植えつけて斑点を付けた丸太など、昔から『変木(へんぼく)』というアイテムはあったが、約20年前からバリエーションを増やした。枝が長いまま皮を剥いで磨いたり、曲がっている丸太を2面だけ平行に切り落として『太鼓落とし』にしたり。よりお客さんが使いやすいようにした」
--新しい市場を開拓した
「意図的に木を自然のままに生かす『自然木』に、徐々にマーケットも動いてきたと感じ始めた。古い家を見ると、曲がった木が自然な感じで違和感なく使われているように、新しいマーケットを創ったというより、先人の知恵を貸していただいていると思う」