
枝を長いまま残して加工した「枝付き丸太」【拡大】
--木の博物館と言っていいほどの種類と数がある
「設計図があり、施主や設計者がそれに合う木を選ぶ場合もあるし、こちらに来て『これを使いたいから、一部設計変更をしようか』という場合もある。まったく白紙の状態で、『いずれ家を建てるので、木を見せてほしい』という場合もある。人と木とのさまざまな出合いがあり、縁がある。この地で生まれ育ち、先人たちから教えてもらったことを踏まえながら、時代の変化に合わせて、顧客がどんな木を望むのかを考える。木を通して、山と街をつなぐことが仕事だと思っている」
--木の本場である奈良・吉野地域の強みは
「吉野は、吉野杉に代表される木の産地。昔からの『吉野材は高級材』というブランドイメージはありがたいが、それだけではない。林業や木材業に長い歴史があり、木を育てて山から切り出し、材木にするプロセスがしっかりと確立されている。他地域ではそのプロセスを一から作り上げないといけないが、ここでは既存の仕組みを生かしつつ、新しい商品化のシステムを導入できるという強みがある」
【プロフィル】徳田浩
とくだ・ひろし 奈良県黒滝村で生まれ育ち、サラリーマン生活を経て、徳田銘木に入社。規格外の間伐材や除伐材を高付加価値化した事業は2007年、経済産業省の「地域産業資源活用事業計画」の第1号の一つに選ばれた。59歳。