
米国で起業した梶谷恵翼氏【拡大】
--渡米前に日本でも起業していましたよね
「はい。わたしは、中学から高校にかけてアメリカで過ごし、慶応大学卒業後、新卒でJAFCOというVCに参加しました。しかし、起業家になりたかったので韓国発のVCNCというスタートアップに加わってカップル専用SNSの日本市場向けローカライゼーションに取り組みました。その後は、アメリカに来る前にも起業して5つほどプロダクトを作りましたが、どれも失敗しました。今回、独身でリスクの取れるときに挑戦したいと思ってサンフランシスコに来ました。渡米前に共同創業者のヒロ君(長谷川浩之氏。ラーメン好きが高じ、東京大学在学時にラーメン店を始めるも失敗。オンラインファーマーズマーケット事業を立ち上げ、その後ラーメン作りを一から学ぶ)と出会って、何かラーメンに関する起業をするんだということだけは分かっていました」
--サンフランシスコに移ろうと考えているスタートアップにアドバイスは
「小さいけれど、親身になって支援してくれる日本のスタートアップコミュニティーがここにはあります。けれども、一番大事なのはユニークなことを始めるということです。日本に関係ある事業を始めなければならないというわけではありませんが、たとえばここに来てVRを使ったゲーム事業を一から築くとなると、とても厳しいと思います。他に100社は同じことをやっている企業があるからです。目立つこと、注目されることがとても難しく、つながるべき人とつながることもできません。ユニークでなければ通用しません」