【被災地へ 石油列車】幻に終わった北上線構想 奥羽山脈が壁、後に生きた下準備 (2/3ページ)

2017.5.1 05:00

機材調達を担ったJR貨物の松田佳久さん
機材調達を担ったJR貨物の松田佳久さん【拡大】

 機関車や貨車など機材調達を担う車両検修部にも、北上線構想の情報が入った。機関車グループのリーダーだった松田佳久さんも構想を聞いた際、耳を疑ったという。ただ、機材調達はもっとも時間のかかるセクションだけに、輸送計画が固まるのを待ってはいられなかった。 「DD51をできるだけ集めてくれ」。松田さんは部下に指示を出した。DD51とは、国鉄時代から使われてきた古いタイプのディーゼル機関車だ。これなら非電化間でも走行できる。また、国鉄時代に導入された機関車や貨車は、基本的に全国どこの路線も走れる仕様で、入線確認などの手間を減らすことができる。松田さんのグループは、DD51の所在確認から検査場の選定、保守技術者の確保などを進めていく。ただし、DD51は現存車両が少なく、ほとんどが退役し解体を待つ身だ。「本当に走れるのか」不安は消えなかった。北上線構想は結局実行されなかったが、この時の松田さんらの準備がのちに役立つことになる。

鉄道貨物の歴史上、こんな長距離の石油輸送は前例がない

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