福井の大津屋 「食」に軸足、地域密着 独立系コンビニ、独自性で大手と共存 (3/3ページ)

大津屋はJR福井駅に隣接する再開発ビルで運営する物販専門店にタブレット端末を配備、「海外からの訪問者と意思疎通できる」と語る小川明彦社長=4月26日、セレクトショップKirari
大津屋はJR福井駅に隣接する再開発ビルで運営する物販専門店にタブレット端末を配備、「海外からの訪問者と意思疎通できる」と語る小川明彦社長=4月26日、セレクトショップKirari【拡大】

  • 店内に調理用のキッチンを完備し、バイキング形式で食事ができる大津屋のダイニングコンビニ「オレボステーション米松」=4月26日、福井市

 北海道海産物も並ぶ

 店の半分は、日用品、雑貨、書籍、飲料、加工食品などをそろえたコンビニだが、さば缶詰など地元の特産品はもちろん、他店では売っていない北海道の海産物なども並ぶ。これら特産品の多くは、小川社長や社員が旅行した時に「これはいいな」と感じた商品を仕入れている。

 「大津屋も中小企業ですが、生産者側も規模が小さくて大量出荷できない。お互い小回りが利くもの同士の協業です。産地とのネットワークが広がり、大手のコンビニチェーンは模倣できないと思う」と小川社長。

 大津屋は「ダイニングコンビニ」5店舗のほか、物販専門店などを含め10店全てが直営だ。小回りができるよう適正規模を維持し顧客に徹底して寄り添っていく。例えば全店にタブレット端末を配備、翻訳ソフトを使って増え始めた海外からの来客と意思疎通するのが狙いだ。1店舗の1日平均売上高は60万円以上あり、大手コンビニチェーンの都心の店舗と肩を並べる。

 一方、ATMやチケットの予約・購入ができる情報端末は設置しない。「大手と同じ土俵で競争しても勝てない」からだ。「不特定多数の来客がある都心と違って、顔なじみの地元の人が繰り返し来店する。お金で買えない心の触れ合いを大切にしたい。マニュアルに縛られず、いつも何ができるかを考えている」。大手コンビニと共存するための挑戦に終わりはない。

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