
セブン&アイ・ホールディングスの定時株主総会の会場に入る株主ら=25日午前【拡大】
GMSは不採算店舗の閉鎖や在庫削減などが奏功し利益が改善されつつある。井阪社長は「GMSは既存店の活性化を図る」と説明した。だが、拡大路線に見切りをつけたため売り上げが落ち込み、抜本的な立て直しとは言い難い。
この1年で4店舗を閉鎖した百貨店事業では、そごう西神店(神戸市)を譲渡する方針だったが、資本業務提携したエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングとの交渉が折り合わずに売却を断念。「首都圏に経営資源を集中させる」(井阪社長)という百貨店事業の戦略に誤算が生じた。
人事でも“脱カリスマ経営”が進んだ。昨年12月、創業家出身の伊藤順朗氏が執行役員から常務執行役員に昇格する一方、鈴木敏文氏の次男、鈴木康弘取締役は退任した。
伊藤雅俊名誉会長をはじめ、創業家は祖業であるGMSのリストラに消極的とされる。カリスマ経営から脱却し創業家の求心力が高まるなか、構造改革が滞ることは許されない。(大柳聡庸)