【日本発!起業家の挑戦】細胞培養肉を手頃な価格で食卓に (2/5ページ)

インテグリカルチャーの羽生雄毅氏(右から2人目)
インテグリカルチャーの羽生雄毅氏(右から2人目)【拡大】

  • Shojinmeatはバイオ・ハッカーのコミュニティーでもある

 --細胞農業の方法を簡単に説明してください

 「従来は動植物から収穫される農産物を細胞培養によって生産するのが細胞農業です。その一つ、培養肉の生産過程はシンプルです。動物から細胞を取り出してそれを培養液の中で育てると筋肉細胞の塊になります。私たちはこれを純肉と呼んでいます」

 --どんな肉を培養しているのですか

 「入手が簡単なので鶏肉を使っていますが、この技術は牛でも豚でも、他の動物でも同じように効果的に使えます」

 --サンドイッチのために100グラムの鶏肉が欲しいとします。どれぐらいの時間とコストがかかるのですか

 「期間は20日ほどです。従来の培養方法であれば200万円以上かかりますが、私たちの開発した培養方法であれば約4万円で済みます」

 --それでもまだ高いサンドイッチではありますが、どのようにコストを削減することに成功したのですか

 「主に培養液を改善することによってです。従来のコストの大部分を占めているのが培養液で、基礎培地とFBS(ウシ胎児血清)、成長因子からできています。FBSはとても高価ですし、動物由来の製品です。ヤコブ病汚染のリスクもあります。従来の培養方法では、必要な動物からのインプットの方が、培養の結果得られるアウトプットよりも多いので持続可能な方法ではありません。私たちは、酵母に由来するFBSの代替品を開発し、また今年に入って卵黄由来の代替品の開発にも成功しました。加えて基礎培地も見直し、成長因子の不要化にも取り組んでいます。FBSを使った培養液1リットル当たりは1万円近くしますが、そのコストを10円程度に抑えられるよう技術開発を進めました。研究室で育つ培養肉のコストは桁違いに低くなりますし、この方法は環境負荷が低く、持続可能です」

価格を店頭に並ぶレベルまで引き下げるには

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