【北海道発 輝く】電制 発声補助する人工喉頭を開発 より人の声に近く改良 (5/5ページ)

【プロフィル】田上寛

 たがみ・ひろし 東海大工卒。1980年電制に入社。93年取締役技術部長、2005年専務を経て、08年9月から現職。63歳。北海道出身。

 ≪イチ押し!≫

 ■利便性向上「ユアトーン」最新2種

 病気などで声を失った人たちに発声補助器具の電気式人工喉頭「ユアトーン」の最新モデルで標準型と高機能型の2種類を17日に発売した。

 これまでの機種の「ボタンが小さい」「文字が見づらい」「電源のオン・オフがわかりづらい」などユーザーの不満を解消した。より簡単な操作で使えるようにした。

ユアトーンのユーザー。下あごに押し当てて声帯の代わりに振動を与える

ユアトーンのユーザー。下あごに押し当てて声帯の代わりに振動を与える

 標準型は、ボタン式スイッチを押すだけで簡単に話すことができる。一方、高機能型はスライド式スイッチを上下に操作することによって、声の調子に変化(抑揚)がつくため、同音異義語の区別や語尾で疑問形の表現などができる。

 メーカー希望価格は、標準型が7万3000円、高機能型7万5000円。いずれも日常生活用具として非課税扱いとなっており、各種の補助制度が利用できる。