
インタビューに答える大場康弘取締役常務執行役員【拡大】
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険が4月から、優秀なベテラン営業担当者の会話などを学ばせた人工知能(AI)に、営業支援を行わせる取り組みを開始することが15日、分かった。担当者が営業する際に会話の中で出てきたキーワードをパソコンやタブレット端末に入力すると、AIが判断して営業先の満足度が高まるような話題やデータ、資料などが表示されるという。4月に同社社長に就任する大場康弘取締役常務執行役員(52)がフジサンケイビジネスアイのインタビューで明らかにした。
1年以上前から同社の売り上げ上位の営業担当者約50人の会話を記録し、AIにノウハウを学ばせてきたという。例えば子供の話題になった際に「子供」などといったキーワードを入力すると、AIが教育費に関する情報や統計データ、各種資料などを探して端末の画面に表示、話題を投げかける順番なども教えてくれるという。大場氏は「新入社員でもベテランと同じような提案が可能になる」と話している。
また、たばこをやめるなど健康状態や生活習慣を改善させると保険料が最大3割安くなり、過去に支払った保険料との差額が、祝い金として返金されるサービスを収入保障保険に導入することも明らかにした。今後も、顧客の健康を後押しする保険の開発を進めていく方針だという。
7月には人事制度改革も実施し、「総合職」と「業務職(地域限定)」に分けていた制度を「基幹職」に一本化し、女性活躍の推進も図るという。