ドラクエと落語が融合、楽しみ方広がる アクションゲームの舞台を探索して歴史の勉強も (1/4ページ)

 国民的RPG(ロール・プレイング・ゲーム)が伝統の落語と融合する。世界で人気のアクションゲームが歴史を学ぶコンテンツになる。本来の遊び方とは違ったゲームの展開が、双方に新しいユーザーを呼び込む効果を起こしそうだ。

 CMで好評、「ドラクエと落語」のコラボ

 「メガンテ覚悟で告白したら“いてつくはどう”で返される」「ボタン連打でセリフを飛ばし世界の半分もらったよ」。3月6日夜、東京・新宿にある新宿末廣亭の高座にのぼった落語家の口から繰り出される都々逸(どどいつ)に、観客たちが笑い声をあげて反応する。落語家のかたわらにはスライムと呼ばれるモンスターの大きな顔。落語家がこれをかぶって入場してきた時も、観客席は大いに沸いた。

ドラクエサウンドの出囃子に乗ってスライムが登場する「ドラクエ落語」

ドラクエサウンドの出囃子に乗ってスライムが登場する「ドラクエ落語」

 日頃から新宿末廣亭に通っている落語ファンが見れば、何が現れたかと驚き、メガンテやボタン連打といった言葉の意味がわからず戸惑いそうだが、この日の寄席は『「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」四周年特別企画 ドラクエ落語 新宿末廣亭』と銘打たれて行われた一夜限りの公演。スクウェア・エニックス(東京都新宿区)が30年以上展開しているゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズをテーマにした落語を聞かせるもので、長くドラクエに親しんできたファンなら、都々逸の言葉に「あるある」といった共感を抱いたようだった。

 国民的RPGとして知られる「ドラゴンクエスト」から派生した「ドラゴンクエストモンスターズ」が、2014年1月にスマートフォンやタブレットで楽しめる「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」として登場。今年1月にサービス開始4周年を迎えたことを記念し、落語家の笑福亭鶴瓶さんを起用したテレビCM「DQMSL 四周年口上」編を放送した。ここで見せたドラクエと落語という意外な組み合わせが好評で、実際の寄席でドラクエをテーマにした落語を行ったら面白いと考えたことから実現した。

「伝統と先端」の融合ネタを披露