
「東京ミッドタウン日比谷」の開業に先立ち記念の映画イベントが行われた=26日、東京都千代田区【拡大】
東京・日比谷の新ランドマークとなる複合施設「東京ミッドタウン日比谷」が29日、開業する。各エリアで再開発が進む東京都心だが、日比谷はかつて日本の近代文明化を象徴する社交場、鹿鳴館(ろくめいかん)を擁し、今も劇場や映画館などが集積する芸術・文化拠点。開発する三井不動産はこうした歴史的伝統を受け継ぎ、日比谷を日本有数の芸術の街として深化させる狙いだ。
現代の鹿鳴館に
「霞が関の官公庁街や丸の内などのビジネス街、銀座などの商業地という異なる特徴的なエリアの結節点であり、高度成長をリードしてきたアイデンティティーがある。この個性を生かして新たな価値を創造していきたい」。三井不動産の菰田正信社長は1月下旬の会見で、日比谷開発の成功に自信を見せた。
ミッドタウン日比谷は地上35階(地下4階)建ての高層複合ビルで、約18万9000平方メートルの延べ床面積にオフィスや商業テナントが入居する。地下1階から地上7階までは商業エリアとして映画館やレストランなど60店舗が入る予定で、6階には別に、ベンチャー企業の支援拠点「BASE(ベース)Q」を設けた。
三井不動産が、都心の複合型再開発の旗艦ブランド「東京ミッドタウン」の名称をつけるのは六本木に次いで2カ所目だ。満を持したネーミングには、菰田社長も強調した抜群の立地環境への期待の大きさがにじむ。
日比谷は日比谷公園という豊かな自然環境を有しながら、日本有数のビジネス街である大丸有(大手町、丸の内、有楽町)、日本随一の商業地・銀座に近接。日比谷公園を挟んで官公庁街も目と鼻の先だ。これらの商圏から人の流れを呼び込めば、平日から週末・祝日まで切れ目のない多様な需要を取り込める。