「原発の先駆者」日本原電、問われる存在価値 稼働停止・政策転換など打撃、経営綱渡り (2/3ページ)

日本原子力発電の東海第2原発=茨城県東海村
日本原子力発電の東海第2原発=茨城県東海村【拡大】

 そのため再稼働の可否を判断する規制委は昨年11月、1740億円に上る安全対策費の調達に関し、債務保証の担い手などを示すよう要求。日本原電は、東海第2原発の電気を購入する東電と東北電に支援を要請していた。

 これに対し、東電、東北電は3月30日に書面で「資金支援を行う意向がある」と回答した。両社ともに「法的拘束力のある約諾ではない」と条件を付けたため審査会合では委員から確認が入ったが、審査は一つのハードルを越えた形だ。

 だが、経営の安定には依然として課題が山積だ。日本原電の廃炉を除く2基のうち敦賀原発2号機は昨年末に安全審査を再開したが、直下に活断層があるとの指摘がある。日本原電は否定するが、規制委が認めれば廃炉は必至だ。

 「最後のとりで」ともいえる東海第2原発も原則40年の運転期限を迎える今年11月までに、再稼働審査と延長運転の審査に合格しなければ廃炉となる。全ての原発が廃炉になれば、電力販売を柱とする経営が成り立たなくなる恐れがある。

 本社移転で賃料節約

 東海第2原発が審査に「合格」しても、再稼働には地元同意が不可欠となる。日本原電は3月に茨城県と立地自治体の東海村に加え、水戸市など周辺5市も対象とする新たな安全協定を結んだからだ。安全協定に法的拘束力はないが、5市の一つでも反対すれば再稼働は困難になった。

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