電機

アイボ復活は「らしくない」!? 元ソニー社員が指摘、ソニーは「らしい製品」が必要だ (8/8ページ)

 クルマの世界では、国内外のメーカーが率先して過去の人気モデルやクラシックカーのレストアを手がけ始めている。つまり愛情のこもった製品を、いつまでも使い続けようという意識が企業と消費者の双方で高まっている時代なのだ。一方で、ソニーはアイボについて、「生産完了後7年以上たった製品に対してメーカーはサービス(修理)する義務はない」という姿勢をとり続けてきた。お葬式を出す人たちがいることを知りながら、それとは別の新製品をつくって“感動を与える”というキャッチフレーズを唱える姿が、筆者にはどうしても理解できない。折しも、今月4月26日には、千葉県のお寺で第6回のAIBO葬(前回は昨年6月8日)が営まれる、ということを付け加えておこう。

 いずれにしても、財務の数字が改善したことはソニーにとって非常に喜ばしいことだ。だからこそ、その経営的な余裕を背景に、黙っていても“ソニーらしさ”の伝わる新製品を開発してほしい。そしてそれはソニー製品に対するユーザーの深い愛情に応えるものであってほしい。筆者はこれが新しいソニーのリーダー、吉田に与えられた最大の課題だと考える。聞けば、会見のときの眉間にしわを寄せる表情とは裏腹に、普段仲間と談笑するときの吉田は、実に明るくユーモアのある人物だと聞く。あまり情緒的なことばを使うのは気が引けるが、その明るさから真に画期的な製品が生まれることを期待したい。(文中敬称略)

 (ジャーナリスト 宮本 喜一)(PRESIDENT Online)

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