首都圏マンション販売競争激化 「始発駅」「都心へのアクセスの良さ」が売り (2/3ページ)

マンションの建設現場。駅周辺で大型物件の開発が相次ぐ=神奈川県海老名市
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 利便性という観点から脚光を浴びているのが、東京都足立区に隣接する埼玉県八潮市。住友不動産が販売している「シティテラス八潮」(総戸数493戸)では、これまでのモデルルームへの来場者のうち荒川区や江戸川区といった都区部の城東地域の住民が約6割を占める。

 つくばエクスプレスの最寄り駅から秋葉原駅(東京都千代田区)まで最短17分という近場にかかわらず、3LDKタイプで2980万円からという割安な価格帯が人気の理由だ。

 神奈川県中央部に位置する海老名市も新たな激戦区として注目を集めるエリア。小田急電鉄の特急ロマンスカーが海老名駅に停車するようになり、複々線化によって都内への通勤時間が大幅に短縮されたからだ。

 西口の再開発エリアを中心に、ツインタワー型の「グレーシアタワーズ海老名」(相鉄不動産など、477戸)や「海老名ザ・レジデンス」(サンケイビルなど、412戸)といった大型物件の開発が相次ぐ。手に届きやすい価格帯も注目の的。海老名ザ・レジデンスの場合、3LDKタイプの価格は3700万円台からだ。

 大型商業施設も磁力

 始発やアクセスのよさといったキーワードに大型商業施設を組み合わせると、購入層を引き寄せる磁力はさらに強くなる。例えばプレミスト高尾サクラシティの場合、120店舗で構成される「iias(イーアス)高尾」との一体開発が決め手となった。海老名の物件群も「ららぽーと海老名」まで徒歩数分という利便性が人気の要因だ。

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