アップルが今もコンピューターづくりを続けているように、モデルチェンジしてもトヨタは自動車づくりを止めない。ただ車も単体の製品から、ネットワークで結合された社会インフラの一つへと進化していく。電気自動車(EV)が家庭の蓄電池として使われたり、人工知能(AI)と自動運転トラックによる物流システムなどが構想されているのが端的な例だ。
ジョブズ氏と同様に、豊田社長の視線の先にあるのが、次代の“大きなインフラの絵”だと考えれば、環境にやさしい水素社会に向けた燃料電池車の開発へのこだわりも合点がいく。
《大切なことは、新技術を一番早く世の中に出すことよりも、全ての人がより自由に、安全に楽しく移動できる社会の実現に一番役立つ技術を開発することだ》《イミテーション(模造品)何が悪い、それが結果としてイノベーション(技術革新)につながっていく》
電気自動車(EV)の量産の出遅れ、AIや自動運転をめぐる米グーグルなど巨大IT企業との開発競争への懸念に、豊田社長はトヨタ流の「たゆまぬ改善」が力を発揮すると話す。