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「お坊ちゃん」ではなく「超お坊ちゃん」なんです…トヨタ社長自身がそう名乗る真意 (4/6ページ)

 35万人のトヨタと50人ほどの町工場

 総務部で長く働いた泰江さんは、「章男社長」が誕生する前年の2008年春にトヨタを離れた。東京の小さな樹脂部品メーカーから「次の社長に」と数年前から誘われていた。「トヨタで章男さんを守る」と心に決めていたが、別の立場でこそできる手助けもあると考え直した。

 以来、会う回数はめっきり減った。でも「どこかでつながっている」との感覚は常にあった。

 3年後、泰江さんは予定通り社長になり、しばらくして会う機会があった。「同じ社長だね」。開口一番、章男社長は言った。世界で35万人の従業員を抱えるトヨタと、50人ほどの町工場の社長が同じということもないだろう。でも、うれしそうに「同じだね」と繰り返した。

 正体を隠すための名前「モリゾウ」

 「モリゾウさん」。豊田章男社長は車好きが集まるイベントでそう呼ばれる。司会者やサインを求めるモータースポーツファンが親しみを込めて呼び掛ける。

 モリゾウはハンドルを握る際のドライバー名。副社長だった2007年、ドイツで開かれる耐久レースに出場する際「危険なのに立場が分かってない」「道楽だ」と冷たい目で見られ、なるべく目立たないようにと使ったのが始まりだ。ユーモラスな響きは、父の章一郎名誉会長が運営組織のトップとして心血を注いだ05年の「愛・地球博」の公式キャラクター「モリゾー」にあやかった。

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