(3)の永代供養は、少し説明が必要だろう。同社では3万5000円で寺院や霊園を紹介する事業も始めた。葬儀とともに都市部の顧客が悩むのが、お墓の問題。
「石のお墓はいらない」「子供や孫にお墓で迷惑をかけたくない」といった悩みを汲み取り、事業化した。
(4)は「イオンカード」の付帯サービスの一つで、保険料を葬儀の代金に充当する仕組み。しかもイオンカードの場合、いざ葬儀というときは、一時的に与信限度額も積み増しされる。
「もちろん分割払いもできます。葬儀代金一切をカードで支払えるのはイオンだけ」と胸を張る広原氏は、「価格面ばかりが注目されるが、中身にもこだわっています」と強調する。
なお、公式サイトでもくわしく紹介しているが、ネットから直接、葬儀を申し込むことはできない。その理由を「葬儀はセンシティブな儀式なので、必ずお会いして諸事情を汲み取り、最適な内容を提案したうえでお申し込みいただくため」と説明する。
実は、イオンとほぼ同時期に葬儀費用の価格破壊を進めた業者に「小さなお葬式」(運営はユニクエスト・オンライン)がある。公式サイトでは年間依頼件数1万4000件と明示されており、業界3位の施行実績を誇る。一番人気は利用者の5割が選ぶ「小さな火葬式」17万3000円で、ほかに「小さな1日葬」33万3000円、「小さな家族葬」49万3000円など。単純にイオンと価格を比較すればこちらに優位性がある。
一方のイオンは、「価格だけではありません」と強調する。たとえば、同社の葬儀で人気は「納棺の儀式」と「会葬礼状」。映画「おくりびと」にも登場する納棺の儀を目の当たりにした参列者からは「映画で知っていたが、実際に見るのは初めてで感動した」といった声が寄せられる。
一般には定例様式が多い会葬礼状にも独自性を打ち出す。遺族に電話で取材して、故人のエピソードなどを盛り込んだ礼状にするのだ。