「現場の声」拾いアルバイト定着、飲食業界などで導入進む人材活用システムとは (2/3ページ)

人材活用システム「パフォーマンスプラス」で社員の声をチェックする。ブラック企業壊滅にもつながり、導入が広がっている
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  • 「パフォーマンスプラス」の自己振り返り画面

 現場のタブレット端末やスマートフォンと、会社のシステムをつなぎ、質問に答える形でその日の仕事ぶりを振り返ったり、コメント欄に感想や会社に報告したいことを入力したりできる。

 開発したのは、システムの受託開発やITコンサルティングを手掛けるアルカディア・イーエックス(東京都江東区)。ウォルト・ディズニー・ジャパンのシステム部門出身の佐藤正社長(53)が、さまざまな雇用形態で集まるキャストを育て、大切にするディズニー流の人材管理術に学び、開発した。

 システムの提供開始は2015年だが、外食や小売業界だけでなく介護サービスなど幅広い業種で人手不足が深刻になり、初年度に9社だった契約数は、16年度に新たに24社、17年度にさらに26社と拡大。中華、居酒屋、弁当、ファストフード、衣料品小売り、美容・エステの大手有名チェーンのほか、介護、コールセンター、病院でも導入が進んでいる。

 改善と隠蔽

 槇千亜紀副社長によれば、ある飲食店チェーンでは、「数台ある炊飯器のうち1台が壊れているのに店長が放置したままで、ランチタイムが終わる前にライスが品切れになる状況が続いている」と、店員がコメント機能を利用して経営陣に訴えたところ、すぐに新しい炊飯器が入ったという“成果”も。

 素性を隠し、変装して自社の現場に潜入、会社の課題を発見するNHKのテレビ番組「覆面リサーチ ボス潜入」をほうふつさせる。

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