全国には800校近い大学が存在、スポーツ関連の学部を持つ大学も80以上を数える。スポーツに力を入れて志願者確保をねらう地方大学も少なくない。ただ小林所長によれば、ブランド力構築には(1)スポーツの徹底的な強化(2)教育機関としての理念との関連付け(3)メッセージ・ストーリーの構築-の3つの要素が重要だという。
ある地方私立大学のスポーツ局長は「予算や施設、人材が乏しい弱小大学にとっては至難の業だ」と肩を落とす。大学、とりわけ地方の私立大学の経営難が指摘される。スポーツを最後のとりでにしたいが、ブランド確立には長い年月が必要。さて、それまでに態勢を維持し続けることができるのか。
米国をモデルに
先週火曜日、スポーツ庁が大学スポーツ改革の柱と位置づける競技横断型の統括組織、「日本版NCAA(仮称)」の設立準備委員会の第1回会合が開かれた。もとより、全米体育協会(NCAA)をモデルに16年から検討を続け、来年2月末の法人設立を目指す。
当初は8000億円規模の収入を誇るNCAAのビジネス面ばかりが強調され、大学スポーツで稼ぐことに主眼が置かれていた。今は、(1)学業充実(2)安全安心・医科学(3)事業・マーケティング-を組織の目標に掲げており、あるべき姿に落ち着いたといっていい。
今後は3つのテーマごとに具体策を検討、大学スポーツのブランド価値向上を図り、スポンサー企業も募る。初会合に参加した大学・短大は国公私立合わせて87校。12月末まで参加を呼び掛けるが、まだまだ腰を引く大学も少なくない。地方の小さな大学もすくいあげ、ブランド力確立の支えとしたい。(産経新聞特別記者 佐野慎輔)