【高論卓説】なぜ日本は長寿企業が諸外国に比べ各段に多いのか (3/3ページ)

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 日本企業もまた利益の短期的増大よりも長く存続することに価値を置いているのではなかろうか。永続性に価値を置いているが故に、日本企業の経営姿勢は短期視点ではなく長期視点に基づいた経営になり、これがひいては社会の安定性と永続性の一つの要因となっていると考えられる。日本に長寿企業が多いということは、日本社会が平和を維持し、投機を控え、長期視点で運営されているということであり、これが日本企業の競争力の源泉となっていることを認識すべきである。

【プロフィル】杉山仁

 すぎやま・ひとし JPリサーチ&コンサルティング顧問。1972年一橋大卒、旧三菱銀行入行。11年間の米英勤務時代を含め、海外M&Aと買収後の経営に経験が長い。著書に『日本一わかりやすい海外M&A入門』。今年3月に経済産業省が発表した「我が国企業の海外M&A研究会」のリポート作成にも参加している。69歳。東京都出身。