
自民党総裁選で連続3選を果たし、記者会見する安倍首相=20日午後、東京・永田町の自民党本部【拡大】
しかし、その後は、14年の地方創生、15年の一億総活躍、16年の働き方改革、17年の全世代型社会保障など、反対の少ない耳あたりの良い政策の打ち出しがメインだ。ネーミングなどを工夫して国民の耳目を集めるが、すぐに忘れられる。初代地方創生担当大臣の石破氏を知っていても、現在の担当大臣を言える人はまれであろう。
やはり長期政権であった小泉政権の末期に、大ばくちであり国民的関心が高まった郵政民営化を実現したことは示唆深い。安倍政権の「郵政民営化的ばくち」は何か。恐らく、総理本人の希望は、憲法改正・北方領土問題解決・北朝鮮による拉致問題解決などであろう。大きな反対を押し切ってでも任期中に道筋を付けたいと思っているのではないか。
それらももちろん重要政策だが、個人的には、今回の総裁選で、安倍総理がほぼ触れず、逆に石破氏が、地方票の獲得も狙ってか、強調していた地方創生、特に「霞が関の権限を大きく地域に移す地方分権」を最後のドラマとして期待したい。
かれこれ6年ほど地域の活性化に携わり、7つの市と町で経済活性などのアドバイザーを務めるに至った私の実感として、つまるところ、地方創生とは、まず、「わが町の地域アイデンティティーは何か。何で食っていくのか。」を明らかにするところから始まる。クリエイティブ・クラス(フロリダ博士)ともいわれるリーダー(始動者)層をどう育てる(集める)かが鍵だ。