東京商工リサーチ特別レポート

突然シャッター閉めた名物書店 なぜ私的整理は頓挫したのか (2/4ページ)

東京商工リサーチ

トーハンが支援に乗り出したものの…

 業績回復に向け、音楽用コンパクトディスク(CD)やトレーディングカードなどの書籍以外の商品も扱うようになった。だが、想定通りの成果は上がらず、次第に不採算店舗が増加。そこにのしかかるように1998年2月に購入した本社不動産への投資も重荷になっていった。

 不採算店は順次閉鎖したが、収支とキャッシュフローは好転せず、2016年中旬になると最大の仕入先である書籍取次大手トーハン(東京都新宿区)への支払いに支障をきたすようになった。

 トーハンには所有権留保が付いた在庫商品の返品で対応した。また、商品の継続供給を目的に2018年5月期に入るとトーハンから役員を受け入れ、新体制で改革を目指した。

 不採算店の閉鎖を進めた結果、12店舗まで縮小し、経費の大幅削減に一定の成果をみせた。だが、採算を確保できていた店舗は「天下茶屋店」と「粉浜店」のみ。規模縮小だけでは深刻な経営の改善には結びつかなかった。

金融機関にリスケ要請

 2017年8月、金融機関に借入金の返済条件の変更(リスケ)の交渉に入り、同年9月の返済分から元金返済を停止した。

 2018年8月には再生支援協議会に私的整理を相談していた。支援には全取引金融機関の同意を条件とされたため、バンクミーティングを開催するなど、同意の取り付けに奔走した。

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