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4期連続赤字で“株価”10分の1…経営難に喘ぐ「SHOWROOM」 (2/4ページ)

 つまり、できるだけひっそりと決算公告を載せるには、「官報」が最適なのである(図表1)。

 SHOWROOMも「官報」に決算公告を掲載している。ということで、普段、人目に触れられることが少ない「官報」を基に、SHOWROOMの決算状況や将来性を徹底的に分析してみたい。

 4期連続で赤字

 まず、SHOWROOMの業績の推移から確認しよう。

 資本金5億円以上または負債総額200億円以上の会社(いわゆる大会社)は、貸借対照表と損益計算書を決算公告で掲載する義務があるが、それ以外の会社は貸借対照表と損益計算書の一部である当期純利益しか開示義務がない。

 SHOWROOMは大会社ではないため、業績を見ようにも当期純利益しかわからない。売上高や営業利益は非開示だ。

 しかし、当期純利益だけでも危険な兆候が見て取れる。設立以来、4期連続で最終赤字が続いており、しかも赤字の幅が拡大している。第3期では当期純損失が1.5倍に増加し、第4期にはさらに2倍以上の当期純損失となっている(図表2)。

 単一事業なので、SHOWROOM以外の事業で会社全体の足を引っ張っているわけではない。純粋にSHOWROOMが軌道に乗っていないのだ。

 アプリ自体は人気なので、ユーザー数は増えているのかもしれないが、開発費や広告宣伝費が多額にかさんでいるのだろう。いまだ損益分岐点を超えられない状況だ。

 債務超過に転落し、極めて危険な状況に

 さて、ここまで読んだところで、賢明なあなたならこう思うだろう。

 「SHOWROOMは設立から4年しかたってない。赤字なのは当然でしょ?」

 確かにその通り。多くのベンチャー企業は、初期段階は特に、サービスや機能の強化に注力する。いわゆる「先行投資フェーズ」にあるため、早期の黒字化はそもそも考えてないことが多い。

 特にSHOWROOMのようなプラットフォームビジネスは、いかにユーザーを集め、視聴時間を稼ぎ、メディアとしての価値を向上させるかが、ビジネスの成否を左右する。

 現に、メルカリも、米ウーバーテクノロジーズも赤字のまま上場している。「赤字? それが何か?」と言わんばかりだ。つまり、設立4年のベンチャー企業が赤字なのは、何ら不思議ではない。普通の姿だ。

 ところが、SHOWROOMは普通でないといえる別の理由がある。4期目で債務超過に陥ってしまったのである(図表3)。

 債務超過とは、負債が資産を上回っている状態、つまり純資産がマイナスのことを指す。通常は純資産がプラスで、かつ、その純資産が資産総額の30%以上あるのが企業としてのあるべき姿だ。30%を下回ると、財務的な安全性が低いと評価される。SHOWROOMは純資産が30%下回っているどころの騒ぎではない。マイナスなのである。

 債務超過の会社は、通常、銀行から新規で融資を受けられない。上場企業であれば、上場廃止に追い込まれる。極めて危険な経営状態を意味するのである。

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