広報エキスパート

小林製薬 “あったらいいな”の背景も発信 (2/3ページ)

 --中国での広報展開は

 北京や上海など主要都市の一定以上の収入がある層に対して、小林製薬の知名度について調べたところ、生活者の8割以上が「知っている」もしくは「聞いたことがある」と回答しました。大半はさまざまな当社の製品を通じて社名を知っているのであり、これからは当社の歴史や強み、経営理念などを通じて小林製薬を理解していただく必要があります。また、中国でトラブルが発生した場合の早急な対応など、危機管理広報体制を強化していきます。

 --「小学校に洋式トイレプレゼント」が9回目を迎えました

 09年に、水洗トイレ用芳香洗浄剤「ブルーレット」の発売40周年を記念して、売り上げの一部をもとに世界自然遺産の知床、白神山地、屋久島、石見銀山などにバイオトイレを寄贈しました。この活動から派生して「公立の小学校にトイレをプレゼントできないか」という話が持ち上がり、翌10年から「小学校に洋式トイレプレゼント」がスタート。今の子供たちは、自宅や商業施設、駅構内などで洋式トイレの生活が中心で、和式トイレの使い方が分からず、体調を悪くする子供たちも増えているようです。こうした現状を改善したいということもありました。

 --100校への寄贈を達成しました

 創立100期を迎えた17年10月に「全国47都道府県に1校以上・累計100校」の洋式トイレの寄贈を達成。100校目の熊本県八代市の小学校の贈呈式には社長の小林章浩が出席、地元メディアでも紹介されました。今年は22校からの応募があり、10校が選ばれました。日本には約2万校近い公立小学校があり、1年で10~12校に寄付したところでわずかな貢献しかできませんが、今後とも継続し、全国どこの小学校でも「知っているよ」と言われるような取り組みにしていきたいと思います。

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