顔認証は、人の顔の特徴をつかみ、データベースと照合して個人を特定する技術だ。空港の監視カメラやスマートフォンのロック解除など、「なりすまし」防止に使われることが多い。
米国の評価機関に顔認証の精度が「世界一」と認定されたNEC(東京)のシステムでは、顔画像を複数の部分に分割し、顔の凸凹具合などを数値化。データベースの中で、各部分の類似値が最も高い人物を同一人物と推測する。正面の撮影など条件がそろえば99%以上の精度といい、ひげやかつら、多少の整形手術はもちろん、一卵性双生児の違いも見破る。
「次世代の自販機」
類似の技術に、個人を特定せず顔の各部位や輪郭、しわなどから、性別と年齢層といった属性を推測する「顔認識」がある。
首都圏に500台導入された「次世代自販機」は搭載カメラで客の属性を推測。「多くの男性会社員が小腹を満たすため、夕方に甘い飲料を購入する」といった傾向をつかみ、属性に応じたお勧めの飲料のランプを点灯させて提案する。集客力は普通の自販機の1・5倍という。