求められる対策と「自転車は危険」との認識
警察庁の統計によると、交通事故発生件数は16年の約95万件をピークに年々減少し、24年は約66万件まで減少した。同じ期間中で、自転車側に過失がある事故は、年間約18万件から約13万件に減った。ただ、自転車と歩行者の事故は年間約2500~約3千件で推移。交通事故全体に占める割合は増加傾向にある。
こうした状況について、JCAは「自転車はエコで手軽といういいイメージが先行しすぎて、教育が行き届いていないことが原因」と分析する。
JCAは、会員に対して特典という形で、事故による賠償命令が出た場合に5千万円を補助している。しかし、自転車事故による高額賠償命令が後を絶たないため、保険活動を主体とする別組織の創設を検討し始めている。JCAは「保険の拡充を検討しているが、ルールやマナー無視をなくすことが最も必要。『自転車は危険なんだ』と認識しないといけない」と訴えている。