研究進むオートファジー 神経疾患、がん治療に期待 (4/4ページ)

2013.11.23 13:03

 アポトーシスの発見は02年に、ユビキチン・プロテアソーム系の発見は04年にそれぞれノーベル賞に輝いている。大隅、水島両氏の功績もノーベル賞級との呼び声が高い。

7割は未解明

 今後の研究で大きく期待されるのは、病気の解明や治療への応用だ。オートファジーが機能せず、神経細胞に異常なタンパク質が蓄積すると、アルツハイマー病やパーキンソン病など神経疾患の原因となることが分かってきた。

 また、オートファジーは細胞の腫瘍化につながる異常なタンパク質を除去する一方、いったん腫瘍化した細胞には栄養供給システムとして働き、むしろ増殖を助けている可能性があることも判明。米国では、がん患者にオートファジー阻害剤を投与する臨床試験が始まっている。

 抗加齢医学(アンチエイジング)の分野でも注目されている。加齢とともに皮膚細胞のオートファジー機能が停滞し、新陳代謝の低下で肌の老化が進むとの研究結果が報告されるなど、研究対象は広がる一方だ。

 ただ、オートファジーの仕組みは、オートファゴソームの形成メカニズムなど不明な部分も多い。大隅氏は「全体の30%程度しか解明されておらず、オートファジーを自由自在に制御できるようになるまで道のりは遠い」と話す。

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