最先端の医療拠点が集まる神戸・ポートアイランド。理化学研究所の論文問題は、この「医療産業都市」にも影を落としている=神戸市中央区(本社ヘリから)【拡大】
この近くには、計算速度世界一に2度輝いたスーパーコンピューター「京(けい)」のある理研の「計算科学研究機構」もあり、平成26年度に国が開発を始める次世代スパコン「エクサ級スパコン」の誘致も本格化している。
「研究者のあこがれ」
年間予算は政府支出金など計約850億円、3千人近い研究者を擁する理研は「研究者のあこがれ。予算も潤沢で、世界で通用する研究所」(研究者)だ。理研などが集まる医療産業都市は企業にとっても魅力が高く、全国各地で激しい企業誘致が行われる中、今年1月には13年度以降の進出企業数が265社に上った。しかし、理研ブランドに傷が付けば、「企業の進出が、さらなる進出を生む」という好循環が崩れる可能性もある。
今回の問題が医療産業都市に与える影響について、神戸市の担当者は「現時点では何も申し上げられない」と言葉少なだが、研究者の一人は「今後、研究者も理研で働くことを敬遠しかねない」と危機感を口にする。