石井氏は学術誌側に提出したとする訂正画像や実験ノート、生データの画像などを公表。疑義が浮上してから長期間、著者による説明がなかったSTAP論文の状況とは対照的で、科学者として誠実な対応と評価する声もある。
ネット上では16年に米学術誌に掲載された論文にも、データ切り張りなどの疑義が指摘されている。これに対し、石井氏は「10年前のルールでは(切り張りは)問題ないと判断していた」とコメントした。
「脇が甘いと取られても仕方がない」
「切り張りは研究者を錯覚させる危険性がある」
今月1日の記者会見で、小保方氏による画像の切り張りを厳しく指弾した石井氏。しかし、その疑惑の目は、今度は自身にも向けられることになった。
「脇が甘いと取られても仕方がない。不正または問題ありと認定されれば、調査委の権威にかかわる大問題だ」。不正の再発防止策を検討している理研改革委員会の岸輝雄委員長(74)は、こう苦言を呈す。