現実とのギャップ
にぎやかなおしゃべりや自然描写、聖書や古典からの引用など、多面的な魅力に富む「アン」だが、川端教授は作中で描かれる「ロマン」と「現実」のギャップに注目する。
マリラが用意した服が、はやりの袖のふくらんだものでなかったり、アンが小舟に乗って「エレーン姫ごっこ」に興じた直後、小舟が水漏れしたり…。作中では、アンのロマンチックな想像とは裏腹に、思い通りにいかない現実の厳しさも差し挟まれる。
「ロマンと現実の間で葛藤するアンたちの姿に、モンゴメリ独特の絶妙なユーモアがにじんでいるからこそ、読者も親しみやすいのではないでしょうか」