多数の死者を出した韓国の旅客船「セウォル号」沈没をめぐる裁判で、救出された京畿道安山市の檀園高校の高校生や、救助活動にあたった関係者らが証言台に立った。「救助すべき人が何人いるかすら知らなかった」「(海洋警察は)手を伸ばせば届くところにいたが、助けてくれなかった」。概要や内容を把握せず、また、そうした情報のやりとりがなく、まるでよくある小さな事故のように漫然と救助にあたったと疑念を抱かせる証言の数々。「相手」や起きた事象をきちんと理解しない韓国の悪弊がそこにもあった。
救助内容を知らぬ救助隊
「(沈没現場に)到着直後、何人かの乗客が船の外に出てきたのを見て、当然退船措置が取られたものと考えた」
「沈没しつつある船で(船員たちが)乗客を脱出させていないとは考えもつかなかった。そのときは脱出した人をヘリに乗せて救助することが最優先だと思った」
朝鮮日報(電子版)によると、光州地裁で8月13日行われたセウォル号沈没事故の公判で、救助活動にあたったヘリコプター3機の航空救助士たちはこう証言した。驚くのは、救助する側が、その救助内容も、事態の深刻さも認識していなかったということだ。