命を救ってくれたのは友人…
7月28日に水原地裁で行われた公判では、救助された高校生たちが、当時の様子を証言している。
その証言から分かるのは、本来救助活動にあたるべき船員や海洋警察が“何もしなかった”ということだ。朝鮮日報や中央日報(電子版)によると、生徒たちはこう証言している。
「手を伸ばせば届く距離に海洋警察がいた。海洋警察は出てこいとも言わず船に上がることもなかった」
「(海洋警察は)非常口から落ちた人たちを引き上げるだけだった。非常口の内側に生徒がたくさん残っていると話したが、眺めているだけだった」
「助けてくれた大人たちはいなかった。友人同士で助け合って脱出できた」
救助現場に行くまでに情報を得ず、現場に到着して悲惨な状況を見ても、なお救助の打開策を見いだせなかった。現場に到着した人も、指示を与えていた人も、「救助のプロ」ではなかったということだろう。