しかし、この点については、中国、インドなどの途上国から強い反発があり、結局、公式な事前レビューの場は設立されなかった。反発の背景には、途上国が提示した削減目標が、先進国と同列で評価されるという決定がリマ会議の時点で出ることに対し、強い不満があったと考えられる。
代わりに、各国から15年10月1日までに出された国別目標案を「統合報告書」としてまとめ、11月1日に発表することになった。COP19で奨励された「準備のある国は目標案を15年3月までに提出」という期限と合わせて考えれば、3月に目標案を提出後、公式ではないものの各国同士の中で議論が行われ、11月の統合報告書を通じ、12月のCOP21パリ会議前までにすべての国々の目標案の意味合いが確認される、というスケジュール感が示唆されている。
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◆日本がやるべきこと
国連気候変動交渉は基本的に、15年までに新しい国際枠組みの合意を目指しつつ、20年までの取り組みの底上げを図るという流れできている。その中で各国は、新しい枠組みでどのように排出量削減に貢献できるかを問われるようになってきた。前述の通り、14年10月から11月にかけて、EUや米国、中国が相次いで自国(地域)の排出量削減目標を発表し、国際的な機運が盛り上がりを見せている。
今回、国別目標案に盛り込む情報要件がまがりなりにも決まったことで、その他の国々の準備も本格化することが予想される。日本も、世界第5位のCO2排出大国として、国別目標案の提出を急ぐ必要がある。今回の決定文には、国別目標案は現在の取り組み以上のものでなければならないということも書かれている。つまり、20年に向けての目標よりも、形式やその厳しさを後退させることは許されない。