黒い羽の水鳥「オオバン」が琵琶湖周辺で急増していることが、滋賀県の一斉調査で分かった。今冬は、10年前の3倍近くに当たる約6万羽の生息を確認。日本で越冬したオオバンの6割が琵琶湖に集中していると推定され、増加分の多くは中国からの「移住組」とみられる。
現状では、他の生物が食べないような外来植物を好んでエサにしているが、本来は雑食性のため、急激に増えたオオバンの食生活が湖の生態系に及ぼす影響は不明で、専門家らは事態の推移を見守っている。
絶滅危惧種
オオバンはツルの仲間で、全長30~40センチの真っ黒な体と白いくちばしが特徴。ユーラシア大陸の北部などに広く生息し、冬になると南下する。国内にも繁殖地や越冬地があり、各地で増加傾向にある一方、水辺の環境変化などから埼玉県では「絶滅危惧IA類」に、京都府では「準絶滅危惧種」、奈良県では「希少種」に指定されている。