ミャンマー農民発展党党首のチョースワーソー氏(左、右は筆者)=8月、ヤンゴン市東ダゴン郡の同氏の自宅兼事務所にて【拡大】
◆融資不履行で大騒ぎ
農民発展党のチョー党首は、1965年生まれの50歳。マグェー管区サリン郡の生まれである。祖父は3000エーカー(約1200ヘクタール)の農地を所有する大地主であったが、社会主義政権時代に没収された。父は国軍高級将校を経て、政府の要職を務めた後、90年の総選挙でミンブー郡から国民民主連盟(NLD)の候補として出馬し当選した。チョー氏は88年の民主化運動に参加した後、タイを経由して、89年に来日、97年まで不法滞在してアルバイト生活をしていた。帰国後、製材業などのビジネスで成功し、裕福な家庭に生まれた妻からの資金提供もあって、政党を立ち上げるに至った。
党のスローガンは、農産物市場の開拓、農業の機械化、コメの品質の向上と安定化、農業金融の充実などである。農業発展に資する銀行を9月9日に立ち上げる予定であったが、資金不足で実現しなかった。また農民経済発展株式会社も設立したが、まだペーパーカンパニーの状態である。
選挙には上院30人、下院88人、地方議会に150人の計268人の候補者を立て、党首はバゴー管区ダイッウー郡の下院に立候補している。党員数は全国で450万人というが、この党員集めで大きな問題が起こっている。党費3000チャット(約280円)を払って党員になると、30万チャットの低利融資が受けられると党員を勧誘したが、実際には融資が全く行われず、大騒ぎになっている。知名度の低さ、根拠のない党員数に加え、このトラブルは選挙に大きなマイナスとなるであろう。