ここで強く訴えたのが、人間由来であるということだ。「賢い人工知能を人間の意識の支配下に置く」ことで、人間自身が未来を切り開き、選び取っていく必要性を示した。
そして「急がないと人工知能が賢くなる。ウェアラブルで人工知能を活用しよう」とも。急速な人工知能の進化に人間の理性や倫理が追いつかず、暴走へと向かわせてしまわないよう、高度な人工知能の力を人間自身が制御し、役立てるような使い方を提案した。
「人工知能の研究は、日本が主導権を握るべき。そのためにはさまざまな規制は取り払った方が良い」。早くからウェアラブルの可能性に気づき、実践し、人間の制御下で人間の持つさまざまな可能性を拡張するウェアラブルの普及に取り組んできた塚本教授だけに、こうした指摘には重たいものがありそうだ。