
裁判を終え弁護士の車に乗って裁判所を出る野々村竜太郎被告=25日午前11時22分、神戸地裁(前川純一郎撮影)【拡大】
検察側は論告で、野々村被告が収支報告書に記載した出張の大半が空出張だったと主張した。ある日の「西宮-東京間」の出張を取り上げ、「被告のクレジットカートの利用明細に基づけば、朝5時に西宮を出て、滞在7分で東京駅を出るしかない。そんな出張は現実的にはありえない」と指摘。傍聴席からは失笑がもれた。
野々村被告が公判で「記憶にございません」を繰り返し、記憶障害だと訴えたことについては「被告が主張する『記憶の欠落』は医学的根拠を伴わない。警察官の取り調べ状況については記憶を保持しており、記憶に著しい偏りがある」として、「明らかに虚偽性の認識があった」と述べた。
動機については「私腹を肥やすためだった」と指摘。「県議初年度から早くも犯行を実行する、誠に大胆不敵な手口。一方で、政務活動費の手引きを熟読し、制度の盲点を的確に把握し、修正テープを使って領収書を偽装するなど、精緻な作業で巧妙な手口も用いた」と述べ、「(税金という)県民の貴重な犠牲を踏みにじる重大な背信行為で、許し難い悪質な犯行だ」と訴えた。