北海道七飯町の林道で行方不明となり、7日目の3日朝に鹿部町の陸上自衛隊駒ケ岳演習場内で保護された小学2年、田野岡大和君(7)は発見された際に、隊員から渡されたおにぎりを食べ、衰弱した様子はみられなかったという。
陸上自衛隊第11旅団広報室によると、3日午前7時50分ごろ、函館駐屯地の男性隊員(52)が、演習場内の宿泊施設の扉を開くと、男児が立っていた。名前を聞いたところ「田野岡大和」と名乗ったという。「おなか空いているの?」と聞くと空いていると答えたため、持っていたおにぎりと水を渡すと元気に食べたという。
駒ケ岳演習場は、函館駐屯地の隊員が訓練を行う施設で3日は1週間ぶりの使用だった。5月30日に点検に訪れた際には大和君の姿は見かけなかったという。
札幌管区気象台によると、大和君が行方不明になった28日の七飯町付近の最低気温は6・9度。大和君は発見時に半袖の服を着ていたといい男性隊員が雨がっぱを羽織らせた。広報室の担当者は「最近は雨も降り、夜は寒かった。建物内にいれば、しのげないこともないのでは」と話した。