発酵槽施設は市有地に建設され、周辺環境への配慮からテントで覆った。市は稼働中の施設内と外部の空間放射線量測定を定期的に実施。ホームページで公表しているが、現状では施設内の放射線量の方が外部よりも低い状況だ。
想定重量 10分の1に
2回の堆肥化終了後、牧草重量や放射線量の変化、放射性物質の安定化などについて検証する。同社は、牧草重量は10分の1程度に減ると想定している。
また、今回作成した堆肥を用いて、7月中旬から栽培試験が始まる予定だ。葉物や根菜類、牧草、花きなど5種類の農作物を育て、放射性物質の作物への移行の有無などを検証する。
堆肥について、国は1キロ当たり400ベクレル以下を暫定許容値としているが、同市は複数の放射線濃度の堆肥を用いて試験を行うという。共和化工バイオプラント事業本部バイオ事業推進部の松澤泰宏課長は「栗原市での2つの実証実験を通じて、放射性物質の固定に関して安全性が確認されれば、環境影響の少ない処理方法として認知されるのではないか」と話す。
下水汚泥の堆肥化は浄化と減容化に加え、リサイクルの仕組みとしても注目を集めており、国も推進する立場を取る。また利用できなくなった牧草の処分法として堆肥化が一般的でないことからも、その結果に注目が集まりそうだ。(日野稚子)