東京メトロのホームドア導入、なぜ路線で格差があるのか? 丸ノ内線全駅、半蔵門線はゼロ (3/6ページ)

2016.9.4 17:04

視覚障害者が転落したホームで、盲導犬とともに点字ブロックや柱を調べる東京視覚障害者協会の役員=18日、東京都港区の東京メトロ・銀座線の青山一丁目駅
視覚障害者が転落したホームで、盲導犬とともに点字ブロックや柱を調べる東京視覚障害者協会の役員=18日、東京都港区の東京メトロ・銀座線の青山一丁目駅【拡大】

 駅の構造にもよるが、重い装置に耐えられるように大規模な工事をしなければならず、コストがかさむ。東京メトロ・東西線の九段下駅で現在、実証実験用に使っているホームドアは2両分だけで約5トンにもなる。

 また、別会社と相互乗り入れをしている路線の車両はドアの数や位置などが異なるため、鉄道会社間での調整に時間が必要だ。さらに、列車の停止精度も考慮しなければならないという。

 丸ノ内線は相互乗り入れがないため、20年に全駅でホームドアが導入された。一方、銀座線も同じく相互乗り入れがなかったにもかかわらず、“最古の地下鉄”の宿命にとらわれ、導入が遅れた。

 フルハイトタイプとハーフハイトタイプ

 東京メトロの他の7路線のホームドア導入状況はどうなっているのか。

 最も進んでいるのが、南北線だ。3年の一部開通当初から、同社で初めてホームドアを設置。天井近くまでスクリーンで覆われた「フルハイトタイプ」と呼ばれるホームドアだが、全線開通した12年から全駅に設置されている。

 20年に全線開通した副都心線では、高さ130センチのハーフタイプが当初から全駅で整備されている。

東西線と半蔵門線は「調整中」

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