キーワードは「逆転のカープ」 広島リーグ優勝を実現した脅威の出塁率 (2/2ページ)

2016.9.11 05:59

【プロ野球巨人対広島】胴上げされる広島・黒田博樹=東京ドーム(撮影・塩浦孝明)
【プロ野球巨人対広島】胴上げされる広島・黒田博樹=東京ドーム(撮影・塩浦孝明)【拡大】

  • 3回、広島・菊池涼介の打球を相手が失策する間に生還した田中広輔を迎える丸佳浩=東京ドーム(鳥越瑞絵撮影)
  • 【巨人対広島】5回2ランホームランを放つ広島・鈴木誠也=東京ドーム(吉澤良太撮影)
  • 3回菊池涼介の打球を巨人・坂本勇人がエラーその間に生還した田中広輔を出迎える広島・緒方孝市監督(中央)=東京ドーム(吉澤良太撮影)
  • 優勝監督インタビューでファンに手を振る緒方孝市監督=東京ドーム(今野顕撮影)
  • 3回、広島・菊池涼介の打席で喜ぶ広島ファン=東京ドーム(森田達也撮影)

 「投手は無駄な四球が失点につながる。逆に攻撃の波を少なくするにはいかに四球を取るか」(石井打撃コーチ)。簡単な三振を減らして四球を稼ぎ、凡打でも走者を進める緻密(ちみつ)さを求めた。出塁率3割4分6厘(9日時点)は過去10年のリーグでトップクラスだ。

 1番打者の田中は逆方向への打球を増やし、打率は昨季並みながら四死球の数はほぼ倍増。同学年の菊池、丸と3割後半の出塁率を誇る、相手には厄介な上位打線を形成した。新井や鈴木らが打点を稼ぐのも「塁に走者がいるからこそ。出塁率はなかなか表には出ないけどチームを象徴している」と石井コーチは胸を張る。

 緒方監督は「今季ずっと戦ってきた戦いが今日もできた。一試合一試合、力をつけて頼もしい限り」とお立ち台で選手をねぎらった。打線の軸を務め切った丸は「悔しい思いをして、秋からすべてこのためにやってきた。決まった瞬間すべてが報われた」と、喜びをかみしめた。(大宮健司)

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