チーム責任者で同研究所の井上治久教授(神経内科学)は、平成24年にも同様にALSの治療薬のもとになり得る物質を見つけ出していたが、「今回は具体的な効果もわかり、5年がかりでの発見につながった」という。
チームは今回、ALS患者由来のiPS細胞から運動神経細胞を作製。これに千種類を超える化合物を試し、慢性骨髄性白血病の治療薬「ボスチニブ」が有効であることを見つけ出した。井上教授は「ベースとして、(研究に使う)神経細胞をiPS細胞から安定的に作り出す技術が大きい」と、近年のiPS細胞関連の研究の発展が背景にあったと説明。その上で、「患者に投与した場合の安全性確認などが必要で、すぐに治療で使えるわけではない」としながらも、10年以内の実用化を目指すとしている。
また、増田副会長は「患者や家族は『いつかALSが難病でなくなる日がきてほしい』と日々願っている。今回の成果がそれにつながることを強く期待する」としている。