「ゲノム編集」技術、30年前の日本の研究寄与 特殊なDNA配列発見 石野良純・九州大教授 (1/4ページ)

2017.6.1 22:22

クリスパーの役割
クリスパーの役割【拡大】

  • 石野良純氏(右)と指導教官だった中田篤男氏=昭和61年

 生物のDNAを自在に切り張りする「ゲノム(全遺伝情報)編集」が、注目されている。中でも「クリスパー・キャス9」と呼ばれる改変技術は、病気の究明や家畜の改良など、さまざまな分野で実用化が進み、数年内のノーベル賞間違いなしといわれる。この技術の基礎となったDNAの繰り返し配列は、およそ30年前、石野良純氏(60)=現九州大学大学院農学研究院教授=らが発見した。(高瀬真由子)

 昭和58(1983)年、石野氏は大阪大学微生物病研究所にいた。そのころ、生命の仕組みを、遺伝子レベルで研究する動きが始まっていた。

 石野氏は、指導教官だった中田篤男氏=現阪大名誉教授=の下、大腸菌の酵素研究に参加した。酵素の一種「IAP」の働きを解明しようと、遺伝子研究をいち早く、取り入れていた。

 日課は、DNAの塩基配列を読むことだった。

■CGGTTTA…

 地球上のほとんどの生物の遺伝情報は、それぞれDNAの塩基配列で記述されている。生物の形質の設計図というだけではない。生命維持に欠かせない膨大な種類のタンパク質を、どのように生み出すかなど、生命システムそのものが書かれている。

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